[鳥海山]
東北地方の多くの火山が那須火山帯に分布しているなかで、鳥海山は、月山とともに鳥海山火山帯に属している。その基盤は新第三の岩石で、鳥海・月山を結ぶ南北方向にいくつもの断層が走っていることから、鳥海山はこの基盤の一番弱い部分を選んで噴出してできたものと見られている。 鳥海山を東西の方向から眺めると、単一コニーデ型の美しい山容をなしているが、これを南北方向から見ると東と西にそれぞれカルデラをいただく、高低2つの円錐形の山体、つまり東鳥海と西鳥海が結合してできた、複合火山であることがわかる。 この2つの火山体は、それぞれ、その噴火口内に数次の爆裂を繰り返すうちに、大きな馬蹄形の火口壁をつくり、さらにたくさんの寄生火山や火口湖を形成するなどして、複雑な地形を形成していった。(昭文社 エリアマップより) |